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間違いだらけのセカンドカー選び vol.2

令和1年11月3日
さていよいよ団塊の世代のセカンドカー選びな
んですが、ひと口に団塊の世代と申しましても
タバコ屋の独断の定義によれば昭和22年~24
年にかけての第一次団塊世代(別名東京オリン
ピック世代)と昭和25年~26年にかけての第二
次団塊の世代(別名万博世代)に分かれます。
ここでは一まとめにして団塊の世代と言う事に
しますが、恐るべきことに、このいわゆる団塊の
世代は日本の人口構成の最大多数派を占める
ことにより、ある意味消費トレンドの鍵を握って
いる訳です。
S660-5.jpg
オクルマ業界においても、若者向けのオクルマ
を発売しようがどうしようが、実際買っているの
は団塊世代のオッサンなんです。その意味で、
オッサンが悩むセカンドカー選びは即NIPPON
のオクルマのトレンドということになります。

前稿で時代のキーワードはダウンサイジングと
エレキ(電動化)であると申し上げました。しかし
悲しいかなオッサン世代はダウンサイジングは
理解出来るにしてもエレキのことはチンプンカン
プンなんです。したがってオッサンのセカンドカー
選びはもっぱらダウンサイジングにテーマを絞る
ことになるでしょう。

まず悩むのがハムレットの如く「国産車にすべ
きか、はたまた外国車にすべきか、それが問題
だ」なんですが、故障によるベラボーな修理代
がいやなら迷わず国産車でしょう。またそれは
我慢してでも一度は舶来物(古いな~)を楽し
みたいと仰るなら外国車もよし、でしょう。

タバコ屋の場合は、もう国産車には乗り飽きたと
いう面と、死に土産に一度は外国車に乗ってみ
たいという両面から、外国車を対象にすることに
致します。
500L-4.jpg
まずイタリア車(名車パンダを生み出したフィア
ット)ですが、壊れまくりのイメージがあり、腰が
引けます。フランス車(プジョーあたり)は確か
にパリのエスプリが感じられてオシャレでしょう
が、タバコ屋には何かしっくり来ません。
クロスポロ5
次にドイツ車ですが、気になるのはクロスポロ
です。特にタバコ屋は初代のクロスポロ(SUV)
がお気に入りで、もう少しで購入するところでし
た。二代目はあまり食指が動きません。おもし
ろおかしさ(かわいい色気?)がないんです。
BMWミニ-1
さて残るはイギリス車です。ありました、かつて
英国皇室ファミリーも愛用したというミニです。
これこそ元祖ダウンサイジングの教科書みたい
なオクルマじゃないですか。しかも壊れまくりの
イメージの強いイギリス車にあってBMWの買収
以後はメカはBMW製なので安心感もあります。
旧ミニ-11
天才エンジニア、アレック・イシゴニスの傑作で
ある初代ミニの革新的なコンセプトとメカニズム
は世界中のメーカーにインパクトを与えましたが
BMWの介入後もそのコンセプトは引き継がれ、
二代目ミニとなって見事に復活を果たしました。
壊れないというドイツ流信頼感のおまけを伴っ
てのことでした。
N360-4.jpg
余談ながらかつて本田宗一郎がHONDA-N360
を世に出すにあたり、かなり意識してというかそ
のコンセプトをパクッて開発したのはまぎれもな
い事実です。
チェリーX1-2
またNISSAN初のFFコンパクトカーであるチェリ
ーを開発したのは、合併直前の旧プリンスの技
術陣で同様にミニのコンセプトを真似たと言わ
れています。事実、エンジンを横置きとし、その
真下にトランスミッションをくっつけるというアイ
デアはもろに初代ミニのコピーですよね。
チェリーX1-25
ちなみに初代ミニに搭載された当時のオースチ
ンエンジンは後年NISSANがライセンス生産をし
たことによりそのメカが引き継がれ、傑作エンジ
ンA型のベースとなったのは知る人ぞ知るところ
で、チェーリーもそのA型エンジンを搭載し、軽
快な加速とともに俊足ぶりを発揮しました。

その二代目ミニですが、かつてBMW3シリーズ
が大ヒットし売れすぎて、六本木のカローラと
揶揄されたように、現在はどこもかしこもミニだ
らけで、原宿のカローラと呼ばれています。
(タバコ屋の造語)赤信号みんなで渡れば恐く
ない、ということで人気車に乗るのも悪くない選
択肢でしょうが、タバコ屋にはやや抵抗があり、
また世界中のトレンドとしてSUVというのは外せ
ない気もするのでミニシリーズのSUV版はない
ものかと思っていたところ、何と言うことでしょう。
ありました。ミニ・クロスオーバーです。
ミニ・クロスオーバー11-3
これなら街でもあまり見かけませんし、マニアッ
クな希少性もありでGOODです。デザインはどう
かと申しますと、タバコ屋がかねて主張している
品性とダイナミズム」を備えているかどうか、
また「塊感」の表現がされているか、について
いずれも合格です。ただ個性的なオメメについ
ては好き嫌いが分かれるところでしょう。サイズ
も標準のミニよりはやや大きくなって残念です
がSUV仕様ゆえ仕方ないことなのでしょう。
ミニ・クロスオーバー10-8
インテリアはどうでしょうか。キャビンの広さに
ついては子育てもとっくに終わり、老後を楽し
むオクルマにて十二分な広さだと思います。
問題はコクピットデザインです。初代ミニ以来
伝統の円形をモチーフとしたコンセプトを継承
しているのはよしとしても、やたら丸だらけで
クドい感じがします。やりすぎです。でもおもし
ろおかしさという面では独創的であり、最後は
和田アキ子でもないでしょうが、笑って許して
ということになります。ミニ・クロスオーバーの
名誉のために申し添えますと三代目ではこの
点が改善され、円形のパーツがやや少なくな
りました。
ミニ・クロスオーバー20-1
ただ残念な事に三代目はエクステリアもリファ
インされていて、あの個性的なパッチリオメメが
こじんまりとなってしまったのは残念です。
フロントの全高がやや低くなったせいもあるん
でしょうがいじってくれなければ良かったのに。
新型ミニ・クロスオーバー13
じゃあ、タバコ屋はどんなお顔がお好みなんでし
ょうか。その一例をご覧頂きましょう。NHKの朝
ドラで放映された「あさが来た」のあさちゃんの
ようにアクティブで前向きに生きる女性のオカオ
が好みです。オトコ勝りと言いますか・・・。まあ
実際は女優の波瑠さんが演じた訳ですけど。
ドラマは実在の広岡浅子女史をモデルにしたも
のなんですが、何と彼女は明治期に豪商三井
家の四女として生まれ、実業に辣腕を振るう傍
ら、現在の日本女子大学を設立したやり手の実
業家でもありました。
あさが来た15
話しをミニ・クロスオーバーに戻します。走りに
ついてはどうでしょうか。まだ乗ったことがない
ので、専門雑誌等でその評価を聞きかじるだけ
なんですが、老後のセカンドカーとしては4WD
とかパワフルなエンジンはオーバースペックな
ので、なにもくっついてない仕様を選びたいもの
です。しいて言えば静粛性は大切でイメージとし
てはディーゼルよりガソリン仕様のほうが好み
と言えます。(初代ミニはともかく、二代目以降
には乗ったことがないのでわかりません。)
旧ミニ・モンテ-8
余談ながら、初代ミニは雪のモンテカルロラリー
において名手アールトーネンを擁して大活躍を
し、2連覇を含む3度の総合優勝を果たす等、
世界のラリー界を席捲した時期がありました。
フェアレディZサファリ仕様4-2
我がNIPPONのDATSUN・240Zがデビュー
早々、最も過酷なサファリを制し、モンテでも
FR車としては驚異の3位入賞を果たした直前の
出来事です。
BMWミニクロスオーバー(H25ダカール)2
また近年のダカールラリーにおいてもミニ・クロ
スオーバーは4連覇を果たす等、砂漠(極限の
悪路)の帝王として再びWRCに君臨しました。
なので、究極のダウンサイジングカーという一
面を持つ傍ら、トップアスリートでもあるという
ジキルとハイド的な二面性を持っています。
蛇足ながら、クロスオーバーのラジエターグリ
ルの形状は写真の両端がへの字型になったも
のと、プレーンなものとがあるようです。への字
型のものはクーパーじゃないかと思うんですが
タバコ屋はプレーンな形状の方が好みです。
DSCN6081.jpg
さて、あれこれ申し上げてきましたが、現在は
ゲタがわりのオクルマとしてMAZDAヴェリーサ
に乗っており、それなりに気に入っていますが、
よく見ると何とミニ・クロスオーバーと全体のし
つらえがよく似ているではありませんか、ただ異
なるのはその出自で、ミニ・クロスオーバーには
元ダカールラリーの覇者であるという勲章が衣
の下に隠れているという点です。
BMWミニクロスオーバー(H29ダカール)2-1
こればかりはお金では買えないことなので、ミニ
・クロスオーバーはイギリスの大衆車ながらも
高いプレステージを備えていると申せましょう。

そのような訳で、今回の間違いだらけのセカン
ドカー選びは一定の結論が出たようです。
これでタバコ屋は早速ミニのディーラーに駆け
込み「こ、これ下さい!」と言えばいいのですが
タバコ屋にはもう一つやらねばならないことが
あるんです。それは「江戸城明け渡しの儀
なんです。タバコ屋が今住んでいる店舗兼住
宅の本丸を倅夫婦に明け渡し、タバコ屋夫婦
は西の丸に隠居しなくてはなりません。
西の丸はあるのか、ですって。それはこれから
作る必要があるんです。土地はありますので
そこに建物を作るだけでいいのですが、タバコ
屋の目論見では1階は倉庫と箱入り娘の赤い
お嬢ちゃん
を納めるガレージとし、2階を住居に
と思っていたところ、奥様は2階はヤダ!なんて
理不尽な我儘を仰るので、タバコ屋はホトホト
困っています。いっそホームエレベーターを作
れば解決なんでしょうが、オカネもかかることで
しょうし。という訳で老後のタバコ屋のセカンド
カー計画は見事実現出来ますかどうか・・・。

巻末付録:タバコ屋の名は健次ですが同じ読み
の宮澤賢治さんの詩を添えて、間違いだらけの
セカンドカー選びのエピローグと致しましょう。
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモ
また悪路にも負けぬ
丈夫なボディをもち
パワーはそこそこでよく
決シテ荒ぶらず、壊れず、
イツモシヅカニ佇んでヰル
そんなオクルマに
私は乗りたい。

間違いだらけのセカンドカー選び vol.1

令和1年10月20日
戦後生まれの団塊の世代から万博世代へと続
くいわゆるオッサン世代にとってオクルマという
のは神聖かつ高貴なあこがれの対象でありまし
た。今の若い世代の方がスマホに夢中なのと
似ていますがもっと過激なものがありました。
さて、そのオッサンも子育てはとっくに終わり、
オシゴトも卒業して(タバコ屋のように今だ現役
を続行している不幸な人もいますが)普通には
ジージ、バーバと孫に呼ばれながら第二の人
生を歩みつつあるのではないでしょうか。
VAN-5.jpg
さて、人生いろいろで皆さん今まで様々なオク
ルマ遍歴をされて来たでしょうが、洋服にTPO
があるようにオクルマにもTPOがあるんです。
余談ながらこのTPOという言葉を発明したのは
VANヂャケットの創始者、石津謙介氏でその意
味はTime(時間)Place(場所)Occasion(場合)
によって洋服を使い分けましょうということです。
ただしオッサン世代用語にて今では多分死語と
なっていると思います。
オクルマも一緒で、よそ行き用、普段用、お仕事
用、趣味用といくらでも分類することは出来るん
ですが、ただ洋服とちがって高価なのでフツーの
人にはなかなか出来ないし、ましてや子育て最
中の時にはとても無理だったと思います。
そのオッサンも第二の人生を歩みだす時、フト
昔あこがれだったオクルマのことや今乗っている
オクルマをどうするかについて考える時があると
思うんです。
yjimage.jpg
我々万博世代(団塊の世代の端っこ)の価値観
というのは第一に大きいことはいいことだ、でし
た。それが証拠に「となりのクルマが小さく見え
ま~す」なんていうチンケなキャッチコピーで購
買をあおった某メーカーがありましたよね。
ba2672e706s.jpg
第二に高性能はいいことだ、ということでとにか
く、我々の若い時分にはカタログにはやれ何馬
力だ、加速がどうのと煽り立て、オクルマ雑誌も
そんな記事を書くことが売れ行きに大きく影響
した時代でした。「名ばかりのGT達は道をあけ
る」なんて今ではパワハラみたいなキャッチコピ
ーがはやりましたよね。当然その高性能を誇示
するためのレース、ラリーは大盛況ということに
なりました。
いつかはクラウン2
第三に高級なことはいいことだ、でした。買い替
えるたびにより上級グレードのものにしていった
方も多いことでしょう。「いつかはクラウン」なん
て煽り立てたメーカーにも責任はあると思います。
ま、熱にうなされたような時代でもあった高度成
長時代の申し子とも言える現象でしたが、そのよ
うな時代も終わり、今では次世代に向けてこの
オクルマ社会を持続可能なしくみにするにはどう
すべきかという困難なテーマに直面しています。
解決のキーワードは例によってタバコ屋の独断
ながらダウンサイジングエレキ(電動化)であ
るというのは以前から申し上げていることです。
さて、セカンドカーのことです。お話が難しくなり
つつありますので、今回はこのくらいにして、次
回は以上のことを踏まえ、オッサン世代のセカン
ドカーについてお話しさせて頂くことに致します。

ちょっと一服:カーデザインへの提言2

令和1年10月4日
かねてよりタバコ屋が主張しているオクルマの
デザインについて「品性とダイナミズム」が重要
であることを口が酸っぱくなるほど申し上げて
来ました。しかし現実はそのようにはなっていま
せん。残念です、
インプレッサWRX-10
一例を申しますと写真はSUBARUのファイター
モデルとも言えるWRXのプロトタイプなんですが
これが発表された時、タバコ屋は感動しました。
「日本でもこんなデザインが出来るんだ!」と思
いました。タバコ屋がイメージするダイナミズム
というものがズバリ表現されていました。が残念
な事に発売されたのはかなりおとなしくデチュー
ンされた別物に近いオクルマでした。性能は折
り紙付きで何の不満もないのですが、ああ何で
プロトタイプのまんま市販してくれなかったんだ
ろうと思いました。

ここだけの話しながら、これなら堕落してしまっ
たNISSANのフェアレディZの真の後継車として、
しかもその初代フェアレディ240Zの生まれ変わ
りとして認定し真剣に購入を考えた程でした。
おそらくこのままで市販されていたらタバコ屋は
こ、これ下さい!」と言ってディーラーに駆け込
んでいたことでしょう。
ゴースト12-1
一方、品性の表現ということになると、ロールス
ロイスに優るオクルマはあまりないと思います。
写真はゴーストですが、高貴なイメージを漂わせ
つつも、スポーティでモダーンなデザインが施さ
れていますよね。こういう「塊感の表現」というの
はもともと「線と面の民」日本人が苦手としてき
たことで、日本人及び日本のメーカーの感性で
はかなり難しいことなんだと思います。
ジャガーXE-00
ロールスでは高級車すぎてピンと来ないという方
のためにはジャガーXEサルーンなんかいかがで
しょうか。好ききらいは別にして、虚飾を排した
「塊感」の表現ということでは、悲しいかな日本
車の追随を許さないものがあると思います。
ステーキ3
ま、もともと肉食文化がなく、侘びだサビだと言
って、栄養失調みたいな文化を有難がってきた
日本(利休はそのA級戦犯なんですが)にとって
欧米人種の肉汁したたる肉塊にナイフとフォー
クを突き立てるなんていう野蛮な食文化が理解
出来るはずもありませんよね。短絡なタバコ屋
はその文化の違いが今でも延々と続いている
ように思えてならないんです。
ギリシャ文明13
この困難な命題を解決するため日本のメーカー
がやるとすれば、ミロのヴィーナスを生んだギリ
シャから若手のデザイナーを引っこ抜いてきて
自由にデザインさせれば、いい線いくかも知れ
ません。

余計なことながら、日本の仏像のルーツは遥か
西方ギリシャ彫刻だったことご存知でしたか。
それにはアレクサンダー大王の東方大遠征が
関わっているのですが、話せば長くなるので
いずれ別の機会に致します。
F15戦闘機2
さて今回はそれに加えて「機能美」というものを
付け加えたいと思うんです。機能と言えばその
究極のカタチはミリタリーですよね。ファイター
です。戦艦しかり戦車しかり戦闘機しかりです。
ヒコーキで言えば究極の形は写真のF15でしょ
う。最新のステルス機F35は美しくないです。
装甲車1
オクルマで言えば装甲車なんでしょうけど、機能
一点張りではあるもののあまりにも武骨で庶民
の感覚とは程遠いものです。となると現実的な
機能美を求めるにはミリタリー感覚の市販車と
いうことになります。
ダカール2019-4
国産車で言えば平成31年(2019年)1月悲願の
ダカールラリー総合優勝!を果たしたTOYOTA
ランクルに止めを差すでしょう。出自とメカにつ
いてはリスペクトものですがデザインについて
はあまり申し上げる言葉が見つかりません。
パジェロパリダカ4
ランクルはピックアップトラックがベースなので
ヘンテコリンな外観なんですが、同じくパリダカ
ではかつて世界制覇のみならず10回以上の総
合優勝を果たしパリダカに君臨したギョーカイ
大先輩のミツビシパジェロの方が機能美を備え
ていると思います。悪路走行の究極スペシャリ
ストと申せましょう。(恐ろしいことに各車輪を支
えるダンパーとスプリングは常識を逸して各2本
ずつ生えていたりして!)

ところで昨今のオクルマ業界は流行りものとし
て、猫も杓子もSUVのオンパレードとなっていま
すが、そもそもSUVとはスポーツ・ユーティリティ
・ビークルの略でスポーツ用多目的車と訳される
オクルマの一カテゴリーです。RV(レジャー・ビー
クル)、クロカン(クロスカントリー・ビークル)
などとも呼ばれますが、一般庶民にとっては
SUVと言うのが一番わかりやすいと思います。        
レンジローバー7
その中でも最高峰に位置するのがレンジローバ
ーで、もともとはイギリス貴族が狩猟をする時に
乗っていくオクルマ(シューティング・ブレーク)
でしたので、必然的に野越え山越え、悪路でも
渓流地でもどこでも走れるようにしつらえられた
歴史があります。
余計な(ムダな)虚飾を排し、シンプルかつ塊感
のあるそのデザインは機能美を感じさせます。
タバコ屋は写真の旧型が特にお気に入りで、
その四角いデザインは日本人にも出来そうに思
うのですが、現実はそうではなく、何故か日本の
メーカーが作るとアカ抜けないんです。当然その
佇まいには凜とした品性など感じられません。

ただし、日本のメーカーの名誉のために申して
おきますと、ローバー社も徐々にアカ抜けて来た
のであって、このモデル以前には随分ブッサイク
なオクルマや壊れまくりの低品質車を造ってきた
ネガティブな経歴はあります。
ディスカバリースポーツ6-1-4
写真はレンジローバーの兄弟車であるディスカ
バリーのコクピットですが、極めて機能的で無駄
がなく、しかもそのシンメトリカルなデザインには
えも言われぬ気品が漂っています。ある日突然
「あれミッションがドライブモードに入らない!」
なんていう悲劇が起らなければ最高なんですが。
ランドローバー1
余談ながらローバー社はもともと英国軍用車両
の御用達メーカーとして発展してきた経緯があり
写真のランドローバー(英国のジープ)がその原
型だと思うんです。
香里体育ハウス3
何故ランドローバーを取り上げるか申しますと、
タバコ屋がかつて若かりし時を過ごした同志社
大学体育会自動車部の競技練習車として先輩
から寄贈されたランドローバーがあったからな
んです。ちなみに乗車しているのは4期後輩の
野尻君です。(サイドドアガラスの開閉が、前後
スライド式!とはこれいかに。)

話しを戻します。第二次大戦後、それだけでは
食ってゆけないので次第に派生車種を生産す
るようになりました。その代表的な車種がレンジ
ローバーな訳ですが、一方タフなお仕事用の実
用車としてまた一部の熱狂的なファンのために
ランドローバーは初代からですと60年以上!
も継続生産されて来ました。ま、言ってみれば
オクルマ版「とらやの羊羹」なんですが、ただし
途中からは車種が増えてきたので整合のため
中味はそのままで車名を変更することになりま
した。
旧型ディフェンダー4
君の名はと問えば、その名はディフェンダー
申します。恥ずかしながらタバコ屋はこのオクル
マのことをあまり存じあげませんでしたが、いつ
も親しくして頂いている、東京の有名なフルーツ
専門店の社長様がこのオクルマのオーナーで
ありかつ熱心な信者であることを知る機会があ
りました。ま、メルセデスのゲレンデヴァーゲン
の様でもあり、またNIPPONのニッサンパトロー
ルやランクルの様でもありですが、その出自が
異なるため、イメージ的には第二次大戦時、北
アフリカのサハラ砂漠を舞台にドイツのロンメル
機甲軍団を撃破したモントゴメリー将軍御用達
の軍用車両といったところでしょうか。
ディフェンダー1
初代のコンセプトを頑なに守り、多少のマイナー
チェンジを行いつつも車名変更以来30年以上も
生産されてきたそのディフェンダーも寄る年波に
は勝てず、最近フルモデルチェンジを果たしまし
た。写真はその新型ディフェンダーなんですが
「何と言うことでしょう!」最近のローバーファミ
リーの気品とデザインテイストは備えているもの
の、全く違うオクルマになってしまったではありま
せんか。
ディフェンダー2
元祖ディフェンダーのオーナーであるその社長さ
ん曰く「これは別のオクルマにてディフェンダーと
は名乗ってほしくないです」とのお言葉でした。

今のフェアレディZはZではない!などと時代錯誤
なことを吼えまくっているタバコ屋にしてみれば、
その社長様のお言葉が痛いほどにわかるだけに
過激なご発言について、とやかく言う資格はない
ことを申し添えておきます。
初代レジェンド5
余談ながら、かつて高度成長時代我がHONDA
の鼻息が荒かった頃、ローバー社と技術提携し
た時代がありました。高級車の製造ノウハウを
全く持たなかったHONDAはローバー社に教わり
初代レジェンドを世に出しました。それはお座敷
仕様?などと言うチンケなデザインのオクルマ
が幅をきかせていた当時では画期的と言います
か異端と言いますか、全く国産車離れしたヨーロ
ピアン(英国車)テイストの漂うオクルマでした。
こ、これ下さい!」と言ってディーラーに駆け込
んだのが何を隠しましょう、島のタバコ屋でした。
HONDAレジェンド2
ついでながら、そのコンセプトは次第に失われ
ていきアメリカ風お座敷仕様となっていくにつれ
「レジェンドよおまえもか!」と言ったかどうか
忘れましたが、20年も連れ添った伴侶と別れを
告げる日が来るのでした。写真はそうなる前の
蜜月時代のものです。(手前味噌ながら、これ
は世界に1台の仕様でその理由はクーペ用の
ホイールをセダンに装着すると言う無理難題を
ディーラーにおねだりしたためです。)

ちょっと一服のつもりが、例によって長くなりそう
なので今日はこれくらいにしておきます。

赤いお嬢ちゃんの強化合宿:vol.5(完結編)

令和1年9月17日
来た、見た、乗った?
シーザー4
このセリフは皆さん良くご存知の古代ローマ帝
国の将軍カエサル(シーザー)がゼラの戦いに
於て勝利した時に発した「来た、見た、勝った」
という有名な言葉をタバコ屋がもじったものです
が、今回赤いお嬢ちゃんの3ヶ月にわたる静岡
での長期合宿の成果を確かめ、お引取りを実施
するため、例によって宇治のアオリ大魔王こと
平尾センセにPTA会長として同伴頂き、シンカン
センにて訪問致しました。

前回まで記事にてあれこれご紹介したように
今回の合宿テーマは
1.F・ジョイナーの如く、俊敏な加速としなやかな
足腰を実現する。
2.ダッシュまわりの照明をブルーライト・ヨコハマ
にする。
というものでした。果たしてZの匠、川嶋ドクター
はタバコ屋の希望を叶えてくれたのでしょうか。
IMG_1028.jpg
いよいよご対面です。川嶋さんから改善内容
のご説明を頂いているところです。ふむふむ
これは凄いことになっていそうだと感じました。

ついでながら、川嶋さんの工房はもともとミッシ
ョンのレストアがご専門でしたが、やがてZの
フルレストアもしくはチューニングを手掛ける
ようになりました。工房内にはその作業に必要
なあらゆる工作機械や精密機器が揃っており
川嶋さんの手に掛かると、諦めかけていた旧車
の復刻がものの見事に成し遂げられるんです。
それも一部のレストア業者さんのように途方も
ないお金を注ぎ込むことなしにです!。
DSCN7324.jpg
それは川嶋さんが初代Zのオーナーでありかつ
もとはオクルマの部品製造メーカーで開発設計
に携わって来られた経歴によるものでしょうが、
初代Zを愛し、ユーザー目線でレストアを手掛け
る基本姿勢はリスペクトに値するものだと思い
ます。
写真のステッカーはそのリスペクトを形にするた
めにタバコ屋が勝手に作ったものなんですが、
もの静かで万事控えめな川嶋ドクターにしてみ
ればご迷惑なことだったと思います。
ロータスエラン1
蛇足ながらかつて独創的なスポーツカー、レー
シングカーを生み出し、一世を風靡したロータス
の創業者コーリン・チャップマンが若き日を過ご
したイギリスのバックヤードを彷彿とさせるのは
タバコ屋の片寄った見方かも知れません。
S30(2019年)221
ふと思ったことなんですが、ロータス・エランの
ノーズデザイン、初代ZGのエアロノーズと似て
いると思いませんか。当時の世界的なトレンド
だったのかも知れません。先般の石川でのZ生
誕50周年イベントでZデザイナーの松尾さんに
お聞きすればよかったのですが、残念。
IMG_1029.jpg
前置きが長くなりました。さっそく表に出て、川嶋
さんのドライブによる実走を試みます。恥ずかし
ながら、タバコ屋の甘い見込みにより合宿途中
で車検切れとなり、仮ナンバーでの走行です。
IMG_1032.jpg
何と言うことでしょう!、某県警にはあまりお知ら
せしたくないことですが、赤いお嬢ちゃんは川嶋
さんの手馴れた操縦にて(彼はZだけで3台所有さ
れています)猛然と加速を始めたではありません
か。しかもバウーンという従来の重々しい加速は
露と消え去り、軽やかに、かつ俊敏にバン!と
吹け上がるんです。これぞジョイナーの走りです
タバコ屋が夢見た理想の加速です。
IMG_1031.jpg
川嶋さんは言いました「前回は高速域を改善す
るため、ポ-ト研磨、カムシャフト交換、バルブ
スプリング交換、タイミング調整、SOLEXのジェ
ット交換、等々多くのことをやりましたが、今回
は低速域のレスポンス改善のため、エンジン内
部はそのままで、おもにSOLEXのジェット交換
調整とスロットル動作の改善を行いました」、と。
しかしメカオンチのタバコ屋にしてみれば、その
解説が理解出来ないにしても、何だか別のオク
ルマに乗っているような感じです。いかにも軽量
な(975kg)ボディをハイパワーの3Lエンジンで
「鉄人28号」の如くビューンと加速しているという
感じで、ジョイナーも速かったけど、赤いお嬢ちゃ
んも随分速くなったと実感出来ました。
マニア用語で言うパワーウエイトレシオはこの際
どうでも良いことながら、恐らく現代のPORSCHE
911に近い数値ではないかと推察されます。つま
りそのパワーはわかりやすく言いますと1トンの
馬車を250頭の馬で引っ張っていると言う!。
恐ろしや。
足回り1
次は足腰です。10年前の購入時よりリアにぶっ
といスタビライザーが付いていて、不整路はもと
より、一般道路の継目を乗り越える時など、ドス
ンバタンとリアサスが跳ねる感じで不快な乗心
地の一因となっていました。そこで足腰を鍛える
(例えばビルシュタイン等の高度なダンパーを
導入する)前にまずはリアスタビライザーを取っ
払ってみようということになりました。
来て、見て、乗った結果、何と言うことでしょう!。
リアサスのドタバタは消え去り、しなやかな足腰
が実現しているではないですか。ジョイナーです。
「猫足」です。JAGUARです。
ジョイナー6
先般石川の自動車博物館にて、Z生誕50周年大
会で初代Z設計者の植村さんとお話させて頂いた
折、植村さんは言いました。
「Zは市販車とは言え、スポーツカーとして当時の
最先端のサスペンションを採用して設計しました
ので、その乗心地はドタバタではなくもっと快適で
しなやかな筈です」と。まさしくその通りでした。
ダッシュ照明5-4
2番目のテーマである「ブルーライト・ヨコハマ」
は前回の記事ですでにその感動的な変身ぶり
をご紹介しているので割愛しますが帰りのトンネ
ルでその魅惑の変身ぶりを体験することに致し
ましょう。
ダッシュ照明11
「車内に広がるブルーライト・ヨコハマの世界」、
考えただけでもロマンチックじゃないですか。
それでなくても年中完全暖房の車内は夏場は
地獄の世界ですから、せめて照明だけでも
涼やかな世界を演出したいと思ったのです。
DSCN8922.jpg
思えば、5年前倉敷でのS30クラブメンバー有志
による鷲羽山ヒルクライムでは名だたるメンバー
さんの後ろをかなり喘ぎながら付いて行ったこと
がうそのような今回の走りっぷりです。
3,000回転までの加速がスムーズかつ軽やかな
んです。4,000回転以上は前回高速型のチュー
ンを施していますので、その性能は折り紙つき
ですが、タバコ屋はその領域にはあまり立ち入
る自信がありません。何故ならあまりにもパワフ
ルでまるで「翔ぶが如く」のようでありスロットル
を踏むのが怖いからです。
DSCN8934.jpg
ここだけのお話ですが、鷲羽山ヒルクライムで
同走した某現役ANAパイロットE氏などは普段
超速のジェット旅客機に乗り慣れていらっしゃる
ので、たかがオクルマの加速なんて、ホンの退
屈なひと時だったのではないかと推察致します。
DSCN8909.jpg
ちなみに、そのE氏の愛車Z-432のエンジンルー
ムですが、新車と見まがうほど手入れが徹底
されていて、もし「環境整備」という言葉を旧車
の世界に持ち込むとすれば、その言葉はこの
オクルマのためにあると申せましょう。
余談ながら、このオクルマは鷲羽山のヒルクラ
イムにて「翔ぶが如く」駆け上がって行ったこと
は申し上げるまでもございません。
IMG_1034.jpg
さて、感動的な試走も終わり、お昼時になった
ので、川嶋さんお気に入りの蕎麦屋へ行くこと
になりました。そこで長期にわたる合宿のお礼
を述べ、一路京都宇治(平尾センセのご自宅)
を目指すことに致しました。
川嶋さんは恐縮にも、途中までご自身のZで伴
走して頂き、焼津インターでお別れとなりました。
IMG_1022-1.jpg
以後はPTA会長の平尾センセにファースト・イン
プレッションを兼ねてドライブして頂くことに
しました。
タバコ屋「センセ、お奉行殿の取り締まりもある
ことやからあんまり飛ばさんといてや」
センセ「そら無理や、今度の合宿でスロットルが
無茶苦茶軽なってレスポンスが抜群になったも
んやから、何も踏み込まんと、ただスロットルに
足を置いているだけやのに、軽く○○○km/hは
出てしまうで」
タバコ屋「絶句!」それ以上言う事がないので
苦し紛れに「次のSAでドリンク休憩など如何で
しょうか」くらいが精一杯だったことを申し添えて
おきます。
IMG_1027-2.jpg
いつもの如く宇治の平尾センセのお宅で上品な
奥様に別れを告げ、一路大阪南港フェリーター
ミナルを目指します。船中泊のあと早朝東予港
に着岸し、松山を目指します。本来ならこれで
島に帰るところなんですが、今回はタバコ屋の
大ポカにて車検を受けるため、行きつけの松山
の整備工場に直行です。

今回の合宿でより逞しくなったジョイナー嬢
大満足のタバコ屋でしたが、旧車には予期せぬ
出来事がつきもので、松山への帰路突然カーナ
ビが消えてしまい「アレレ?」

赤いお嬢ちゃんの強化合宿:vol.4

令和1年9月8日
「番外編:赤いお嬢ちゃんの心臓のこと」
今から10年も前のお話になります。松山でクズ鉄
同然のS30Zを購入した時から、地獄のレストア物
語は始まる訳ですが、その時点ですでにS30Zの
心臓はオリジナルの2,000ccから2,800ccにボア
アップ(排気量拡大)されていました。いわゆる
マニア用語でS30Z改というものです。
IMG_1546.jpg
元のオーナーはいわゆる湾岸ミッドナイト仕様
(街乗りレーサー?)がお好みだったようで、
それなりの過激な改造が施されていましたが、
皮肉な事にタバコ屋が最もキライなしつらえ
(スペック)でした。タバコ屋はZの固体そのもの
がもう手に入らないのではないかというアセリ
からこのようなチンケなシロモノを入手してしま
い、後悔はしたものの後の祭りでした。
IMG_0251-1.jpg
気を取り直し、その後10年の歳月を要してタバコ
屋好みのZに仕上げてゆく訳ですが、その過程で
試行錯誤及び無知ゆえの全く間違った手当てを
してしまった部分がかなりありました。特にエンジ
ンについては地元松山のエンジンチューナーと称
するヤブ医者の誤診によるものでしたが、症状は
エンジンの吹け上がりに息付きがありそれはピス
トンリングの磨耗のせいです、などと見当違いの
診断をされ(事実は単なるSOLEXキャブの調整
不良だったのですが)ピストンリングの交換が必
要で、それにも2.8L用のパーツがなく、対処する
には更なるボアアップ(排気量拡大)をして3Lに
するしかありませんと言われ、何も知らないタバ
コ屋は言われるままにしてしまったのでした。
医療の世界ではよくある誤診話しなんですが、
オクルマの世界にも誤診と言うものがあることを
実体験したタバコ屋でした。しかし腹立つな~。

結果として軽量が売り物(975kg!)のZとしては
不必要と思われる3,000ccの排気量を有すること
になりました。しかしエンジンの息付きは直って
おらず、逆に今度は何かエンジンが重々しく感じ
られるようになったのです。
フェアレディ240Z(S30改)1
それより数年前に2,400cc(いわゆる輸出仕様の
240Z)に同乗したことがありました。そのZはキャ
ブをウェーバー3連装で武装し、マフラーはトラス
トのストレートマフラーに替えていて、けたたまし
い爆音を発しましたが、スロットルを踏めば瞬時
に反応するその鋭敏な加速は素晴らしく、まさに
人馬一体という言葉がふさわしいオクルマでした。
その感覚は今でも鮮明に覚えています。
IMG_0516.jpg
それまでニッサンL型6気筒エンジンというとスカ
イライン2000GTの眠くて重いエンジンのフィーリ
ングしか記憶になかったタバコ屋にとっては「L型
エンジンでもこんなに軽やかに鋭く吹け上がるん
や!」という青天の霹靂に近いカルチャーショッ
クを受けたのでした。

正直このZを購入したかったのですが、その当時
は倅が大学入学時で、贅沢は控えねばならない
時期でした。泣く泣く断念し、その後、代償として
クズ鉄同然のZを購入するハメになったことは既
にお話しした通りです。これを専門用語で言いま
すと「安物買いの銭失い」ということになります。
Zレストア(川嶋さん)151
さてその後もこの3,000ccというオーバースペッ
クな排気量のエンジンはタバコ屋にとってある種
トラウマとなっているのですが、その理由は俊敏
さに欠けるというただ一点なんです。
フェアレディZサファリ仕様4-2
思えば、タバコ屋がフェアレディZの理想形として
イメージして来たのは、今から50年も前に世界
一過酷なサファリラリーを見事制し初出場にして
初優勝を果たしたフェアレディ240Zなんです。
その排気量は3,000ccではなく何と2,400ccでし
た。240Zと言われる所以でもありますが、それ
でもって、並み居る世界の強豪ポルシェ、フォー
ド、プジョー等を蹴散らした訳ですから、何も
3,000ccの排気量は必要なかったんだと思うん
です。逆に総合バランスの点で、あの軽量なZ
には2,400ccというのが「ベストマッチング」だっ
たのではないかと思えてきました。
031.jpg
そうは言うものの、今回川嶋さんちで、ファイン
チューニングを施して頂いているなかで、情報に
よれば大排気量のハンディを川嶋ドクターの匠
の技で克服し、素晴らしいレスポンスを実現し
つつあるそうなので、タバコ屋としましては一日
千秋の思いながら、近々赤いお嬢ちゃんとのご
対面を果たし、強化合宿の成果を確かめようと
思います。

赤いお嬢ちゃんの強化合宿:vol.3

令和1年9月4日
「フローレンス・ジョイナー」
ジョイナー7-1
皆さんご記憶の方も多いと思いますが、昭和63年(1988
年)ソウルオリンピックにおいて女子短距離100m・200m
・400mリレーにおいて圧倒的強さを発揮し、金メダルを
獲得、3冠を達成したスーパーアスリートその名はフロー
レンス・G・ジョイナーです。その時の100m記録10秒49
200m記録21秒34は30年経った今でも破られていない
世界記録だそうで、その凄さがわかりますよね。
ジョイナー13
彼女の黒人離れした容姿の美しさはもとより、無駄をそぎ
落とした均整のとれたオカラダ、男まさりの瞬発力、また
一方女性らしいオシャレ度において他の女性アスリート
の追随を許さないものがありました。
タバコ屋がこの大会を見たのが38歳の男盛りの頃であり
ましたから、そらもうムラムラッと来るものがあり、以来
フローレンス・ジョイナー嬢に対しては、一種あこがれの
ようなものが残りました。ただ残念な事に彼女はソウル
オリンピックから10年後の平成10年(1998年)無理が
たたったのか、突然の心臓発作により何と38歳の若さで
急死しました。美人薄命とは彼女のことを言います。
ジョイナー1
時は過ぎ、タバコ屋もたそがれを迎えようかと言う時になっ
て、物好きにも赤いお嬢ちゃん即ち初代フェアレディZ嬢の
レストアを思い付いたのでしたが、どうせやるんだったら
アピアランス(外観)はかつて世界一過酷なサファリラリー
を制した当時のワークスカー(競技車)に似せ、エンジン
(心臓)とサスペンション(足腰)はかのフローレンス・G・
ジョイナーに似せたいと思うようになりました。
鉄人28号4
エンジン(心臓)のイメージはと言いますと、以前にもお話
ししましたが「ビューンと飛んでく鉄人~!28号」みたいに
したいというもので、荒唐無稽なことながら、タバコ屋らし
い子供じみたイメージですよね。端的にかつ専門的に言え
ば、低回転域から高速回転域までスムーズかつパワフル
かつレスポンシブルに回るエンジンにしたいと言うことなん
です。日本語で言いますと「打てば響く」もしくは「人馬一体」
という表現が適していると思います。
ジャガーXE-00
サスペンション(足腰)について言えば、さる猛獣のお名前
が社名になっているイギリスのメーカーの「猫足」と呼ばれ
るしなやかな足回りが市販車では世界一との評価が高い
ですが、そのしなやかな足回りをZ嬢でも実現したいと思う
ようになりました。
ジャガーFタイプ4
鉄人28号の心臓(瞬発力)とJAGUARのしなやかな足腰
を併せ持ったアスリート、それは何と、かのフローレンス
・ジョイナーということになるでしょう!。
Zレストア(川嶋さん)152
例によって、前置きが長くなりました。今回の強化合宿で
タバコ屋が祈るような気持ちで川嶋ドクターにお願いした
のは上記のコンセプトに少しでも近づけるため、赤いお
嬢ちゃんを鍛えて頂く事なのですが、老齢化したお嬢ち
ゃんにはかなり困難も予想されます。さてどうなりますこ
とやら。その模様は次回お話ししましょう。お楽しみに。

赤いお嬢ちゃんの強化合宿:vol.2

令和1年9月2日
「ブルーライト・ヨコハマ」
ブルーライトヨコハマ1
街の灯りがとてもきれいねヨコハマ
ブルーライト・ヨコハマ~♪
この曲は団塊の世代を中心とする皆さんにご記憶の方
も多いと思いますが、昭和43年(1968年)歌手のいしだ
あゆみさんが歌い150万枚のレコードを売り上げる大ヒッ
トとなった曲です。おかげでこの曲は港ヨコハマのご当地
ソングともなりました。発売の翌年、タバコ屋は同志社大
学に入学しましたので、多感な時期でもありよく覚えてい
る訳です。

さてこの曲と今回の赤いお嬢ちゃんの強化合宿と何の関
係があるのでしょう。前回の記事でZの古臭くなった部分
を順次改良したいということをお話しましたが、数年前に
まずはヘッドライトをHID(ディスチャージ)タイプの明るい
ものに交換しました。やや青白い例のモノです。
DSCN9519.jpg
これで解決したかと思いきや、いざ走ってみるとワインディ
ングロード等では長いオハナが邪魔をして均等に前方を
照らしてくれません。ゾウさんはオハナが長いのね!でも
ないでしょうがZの特徴は業界マニア用語で言うところの
「ロングノーズ・ショートデッキ」スタイルなので長いオハナ
が照明には不利なんです。悩んでいたところこの記事に
は度々ご登場頂いている宇治のアオリ大魔王こと平尾セ
ンセから「補助のスポットライト付けたらええやんか!」と
鶴の一声により装着することに致しました。ご親切という
かおせっかいなことにそのメーカー(IPF)まで指定してくれ
ました。
DSCN9544-1.jpg
これで前方の照明はOKです。今度はリアです。夜間にバッ
クする場合標準のバックランプではとても暗くて後方確認
がしずらいです。それでリアにもちっちゃな補助ランプを
装着しました。ただしこの作業はすでにレストア初期に行っ
ています。(内緒のお話しながら、リアの補助ランプの追
加は法律上は違法になるはずですが実用上はとても重
宝しており矛盾しています。蛇足ながらサファリラリーの
ワークスカー(競技車)の場合はもっと大きなものが1個
装着されていました)
Zレストア(川嶋さん)174-1
前置きが長くなりました。今回の合宿目的は外部ではなく
室内のダッシュボード廻りなんです。当初からメーター類
の照明がとても暗くて夜間はもちろんトンネル走行の場合
などほとんどメーターの数字が判別出来ないほどです。
IMG_3172-1.jpg
今回川嶋ドクターに依頼したのはコクピット廻りの照明を
ブルーライト・ヨコハマ」にしてというものでした。3台!の
Zオーナーでもある聡明な川嶋ドクターはタバコ屋の希望
を瞬時に理解して頂いたものの、それを実現するとなると
計器盤の裏側にある照明装置を全部LED化する必要が
あり、その施工自体が至難の技であるためウ~ンと一声
うなり声を上げられました。
DSCN6137.jpg
いきなりの写真で恐縮ですが、これはタバコ屋が普段の
ゲタがわりに購入したMAZDAヴェリーサです。コンパクト
かつ塊感のあるヨーロピアンスタイルがお気に入りです。
この時期のマツダデザインはなかなかいいです。今の
アグレッシブな鼓動デザインはどうも・・・。
ヴェリーサ8-1
そのヴェリーサのコクピット照明です。何とブルーライト
ヨコハマじゃないですか。赤いお嬢ちゃんのコクピットも
こんな感じにならないだろうかというのがタバコ屋のメカ
オンチゆえの無いものねだりなんです。
ブルーライトヨコハマイメージ1-2
Zの車内に広がるヨコハマの夜景!なんてややオーバー
ですが、タバコ屋は漠然とそんなイメージを抱き、せめて
暗くて使い物にならないメーター照明を蘇らせたかったの
です。 どうせやるなら、ブルーライト・ヨコハマに・・・。
ダッシュ照明10
さてテーマは決まったのですが、今回の合宿はタバコ屋
のクラブ仲間というかクラブの先達である現役ANAパイロ
ットのEさんのこれまたご友人である同じくANAパイロット
某氏が最近購入されたZGをレストア目的で入庫され、同
伴合宿となったのです。ZGさんの方は見事にレストアされ
先般引き取られていったようです。その間川嶋ドクターが
バイクで北海道遠征ツーリングをされたりしたので作業は
遅れ気味となり、待つこと2ヶ月いよいよ作業が開始される
ようです。(その間何もしなかった訳ではなくSOLEXキャブ
のファインチューニング(気持ちよく吹け上がるようにする
こと)や足回りのチェック等はして頂いていました。)
ダッシュ照明3
いよいよです。フツーの整備士さんならダッシュパネルを
そっくりはずしてメーターの取り出しをするんでしょうが、
川嶋ドクターは匠の技でダッシュをはずさずにメーターだ
け抜き取ったようです。これ、神の業なり!。
ダッシュ照明4
抜き取ったメーター一式です。この時代のメーターは過
透光式のものではなく、メーターの裏側から横の隙間を
通して光を当てる間接照明式なんですが、その光の元
になる豆球が均一等間隔に付いている訳ではなく、配
光にムラが出来るのがやや難点でしょうか。しかしそれ
はメーターの構造上仕方がないことなのですが、この辺
が古いオクルマを現代風に改良する上での妥協点では
ないでしょうか。
ダッシュ照明6-2
恥ずかしながら、これが改良前のメーター照明の状態で
す。見えないことはないですが、トンネルに入った時など
点灯しても一瞬真っ暗に感じることもあり、快適な現代車
に乗り慣れている方であれば耐え難いレベルではないで
しょうか。
ダッシュ照明5-4
何と言うことでしょう!、匠はやってくれました。目の前に
は燦々とヨコハマの夜景が広がっているではありません
か。これぞタバコ屋が夢見たブルーライト・ヨコハマです。
ダッシュ照明8-3
同様に、非常に見えづらい3連メーターです。普段はあま
り見ることがないものの、ガソリン大食いのZにしてみれ
ば特に燃料計は気になるところです。
ダッシュ照明7-1
素晴らしい明るさです。心なしかロマンチックな風情を
漂わせたブルーライト・ヨコハマです。これを劇的ビフォ
ーアフターと言わずして、何と言えばいいんでしょうか。
何かZのクオリティーが数段上がったように感じるのは
タバコ屋だけではないと思います。
ダッシュ照明9
川嶋さんは何事もなかったかのようにダッシュ廻りを元通
りに直してくれました。これで第一の合宿目的は達したの
ですが、まだあれこれシロート考えのおねだりをしています
のでその改良作業の模様は次回にお話しすることに致しま
す。お楽しみに。

赤いお嬢ちゃんの強化合宿:vol.1

令和1年8月31日
さて一連の環境整備特集を連載しましたが、読者の皆
様もやや飽きて食傷気味だと思われますので、ここは
話題を変えましょう。
「環境整備」というテーマで言えば、同様のことなんです
が、次のお話はオクルマのレストア(復刻)について、
タバコ屋の愛車「赤いお嬢ちゃん」こと昭和48年(1973
年)製造ですから今から46年も前のクラシックカーです。
その初代フェアレディZのレストア作業のため、従来から
お世話になっている静岡の川嶋さんちでの「強化合宿」
の模様をお伝えすることに致しましょう。
013.jpg
このいきさつをご存知の方には分かりきったことながら、
今まで約10年がかりでいわゆるレストア(復刻)作業を
重ねてきましたので、今回の強化合宿はチューニング
(より快適にもしくは性能向上を果たすための改良整備)
ということになります。それにはZ専門の名医である駿河
のベン・ケーシーこと川嶋ドクター以外は今のタバコ屋に
は考えられません。(もちろん、タバコ屋も東京にKさんと
言う筋金入りの匠がいらっしゃるのを知らないわけでは
ありません。だってタバコ屋も所属している初代フェアレ
ディZオーナーズクラブ(CLUB-S30)の大先輩ですもの)
DSCN9569.jpg
当時まだチッポケな規模だったニッサンが世界に羽ばた
こうと夢見ていた時期に鋭意開発された初代フェアレディ
Zはコンセプトとデザインを若き日の松尾氏が、車両設計
を東大卒の植村氏が担当し、製作は関連会社の日産車
体の大澤さんを中心とするメンバーが実施したとお聞き
しています。(ご本人様達から直接お聞きしたので間違
いありません)
DSCN7411.jpg
タバコ屋は何故そのようなZ開発の中核メンバーさんと
面識があるのかについて、そのネタをばらしますと実は
去る4月20日~21日の両日、フェアレディZ生誕50周年
記念として石川県にある日本自動車博物館とタバコ屋
の所属する初代フェアレディZオーナーズクラブ(CLUB
-S30)のコラボ企画により記念イベントが開催され、その
時に上記のご3方がゲストとして招かれました。
死に土産にと思い、参加したタバコ屋は幸いにもご3人と
親しくお話をする機会を持つことが出来たのです。その
時には何と全国から初代フェアレディZが50台も集結し、
駐車場はZで埋め尽くされ、壮観でした。
S30(2019年)288
Zゆかりの皆さんで記念撮影をしました。恐れ多くもかし
こくも、タバコ屋にとっては坂の上の雲の人ばかりです。
S30(2019年)306
滅多にない機会なので、同志社大学自動車部同期で
このブログの常連でもある平尾センセと、同じく自動車
部の4期後輩で福井在住の野尻君をお誘いし、3人で
参加したのでした。
S30(2019年)317 (2)
初代フェアレディZをデザインした松尾良彦氏とのツー
ショットです。松尾さんは神戸っ子だけに、お体全体に
ハイカラのオーラが漂っていました。また言葉の端々に
欧米車何するものぞ!という気概も感じられました。
でないと当時世界中が度胆を抜くようなスポーツカーを
デザインしたり出来ませんよね。即ち初代フェアレディZ
はある意味、神戸センスのスーパーハイカラさんだった
とともに当時の最先端技術を駆使した現代のゼロ戦とも
言えるオクルマだったんです。(これはタバコ屋の独断的
推察です)
その点、フェアレディZは当初から世界を目指して開発さ
れたオクルマにて、同時期に開発され国内で圧倒的人
気を誇ったスカイラインGTとはエンジンを共有したもの
の、氏素性(コンセプト)が全く異なるのです。
タバコ屋に言わせれば、フェアレディZは世界を目指した
「気負えるお嬢ちゃん!」だった訳です。
ティファニーで朝食を1
映画「ティファニーで朝食を」のオードリーに似たいじらし
いような向上心を初代フェアレディZに重ね合わせるの
は無理がありますが、そもそもフェアレディという名前を
命名した当時のニッサン川又社長が渡米した時ブロード
ウェイで見たミュージカル「マイ・フェアレディ」に感銘して
その名が付けられたのは有名なお話しながら、そのマイ
フェアレディの主役を勤めたのは他ならぬオードリー・
ヘップバーンだったのです。
S30(2019年)351
設計の植村氏、製造の大澤氏とのオクルマ談義のひと
時です。初代フェアレディZは、その時代としては最先端
の技術を駆使したもので、一種壮大なるプロジェクトでも
ありました。植村さんの脳裏には、先の大戦で完膚なき
までに叩きのめされたNIPPONの技術者としての誇りと
リベンジの気持ちがあったのかも知れません。
(この部分、タバコ屋の単なる推察です)

しかし46年という気が遠くなるような期間を経過した今で
は、随分古臭くなってしまった部分も数多く見られます。
その最たるものはエンジンと電装・照明だと思うんです。
ま、それらをZオリジナルの良さ、あるいは開発者の創意
を尊重しつつ、現代にも通用するように改良することが
タバコ屋の一貫した考えであり、今回の強化合宿の目的
でもあります。
IMG_2789-1.jpg
さてその前に、この稿を以前から読まれてない読者のた
めに、かなり異様なタバコ屋のZのスタイルについてご説
明しておきましょう。
フェアレディZ2
忘れもしません、今から48年も前の昭和44年(1969年)に
世界を目指すべく、満を持して発売された2座席スポーツ
カー「初代フェアレディZ」は世界一豊かな国アメリカでの
販売を狙ったものでした。当時アメリカニッサンの社長で
ありZの開発を推進しZ産みの親とも言われた片山豊氏
の目論みは当たり大ヒットとなり、結果としてジャガー、
ポルシェ等名だたる強豪を蹴散らし、世界で最も売れた
(成功した)スポーツカーとなりました。
サファリP510-8
東洋のまことに小さな国、日本のチッポケなメーカーニッ
サン、そこが作ったスポーツカーなど全く認知度が無きに
等しかったのでしたが、それ以前よりニッサンは販売促
進のため国内レース、海外では主に国際ラリーに挑戦し
昭和45年(1970年)にはブルーバードP510を擁して当時
世界で最も過酷と言われたサファリラリーにおいて見事
総合優勝を果たしました。
240Zサファリ1-2
その翌年、今度は発売されたばかりのフェアレディZを
サファリラリーに投入し、何と初出場にしていきなり総合
優勝の栄誉を勝ち取ったのでした。血気盛んなハタチの
若者だったタバコ屋にとってはNIPPONが誇らしく思える
強烈な出来事として脳裏に刻まれました。
以来40年が経過し、その思い出はあこがれとなって残り
ました。思い高じたタバコ屋はどうせ死に土産に乗るの
だったらこの際中古のフェアアレディZを購入し、当時の
フェアレディZワークスカー(競技車)と似たイメージの
オクルマに仕上げたいものだと思い、バカなことに10年
もかけて現在の一種異様なスタイル!となった訳です。
(皆さんはくれぐれも決してこのような真似をなさらない
で下さい。)

一気にお話を進めたいところながら、紙数も尽きたよう
ですので、今日はこれくらいにし、次回はそのオクルマ
版「劇的ビフォーアフター」でもあるZ嬢のチューニング
の内容をご紹介致しましょう。お楽しみに。

劇的ビフォーアフター(環境整備のススメ)vol.8

令和1年8月28日
前号ではアメリカで発明されたスーパ^マーケットという
革新的な業態はチェーンストアという恐ろしい武器により
世界を席捲し、その後ウォルマートなどという巨大小売
業(まさしく恐竜、世界のトヨタより売上多いです。ちなみ
にその売上とは何と50兆円以上です。想像出来ますか
ご参考までにトヨタの売上は30兆円です)を生み出した
のですが、日本でも高度成長時代を背景にダイエーを
トップランナーとする革新勢力が日本の流通業界を激
変させていきました。
ウォルマート1
しかし結果として、覇者ダイエーは自滅、マイカルで気を
吐いたニチイも同様に自滅、それらはすべて漁夫の利を
得た現イオン(旧ジャスコ)に吸収されていきました。
イオンは労せずして日本最大の小売業にのし上がった
のでしたが、それとて売上高は8兆円でウォルマートか
らしてみれば赤子の手を捻るような規模です。
ウォルマート11
ウォルマートの本社ビルですが、これが世界一の恐竜の
頭脳部分です。恐ろしきかな巨大チェーンストア!でも
ご安心下さい、いにしえより「奢れる平家は久しからず」
で巨大組織は必ず腐敗します。その結果、内部崩壊を
起こし自滅してしまうのです。かつて白亜紀に地球上で
全盛を誇った恐竜は巨大隕石の衝突による地球環境
の激変に耐え切れずに絶滅したではありませんか。
皮肉な事に生き残ったのは臆病で少数勢力のチッポケ
な哺乳類でした。その理屈でいくと、現在最大の繁栄を
謳歌している哺乳類の末裔の「人類」というやっかいな
生き物もやがて絶滅の時が・・・。と、宇宙物理学者の
故ホーキング博士は予言しています。
恐竜4
さて、この稿でタバコ屋は何を言いたいのででしょうか。
それは巨大組織(恐竜)にはその図体を満たす餌(売上)
が必要で、何らかの環境の激変によりその餌(売上)の
補給が出来なくなった時その組織(恐竜)は絶滅すると
言うことなのです。その点、小さな組織であれば餌(売上)
も少なくて済むので生き残れる訳です。
小売業(ショーバイ)というのはある意味環境(時流)適応
業でもある訳で、環境の変化に対応し自らを変えていく能
力のないものは巨大であろうが零細であろうが消えていく
しかないのです。どのように環境が激変しようとも、常に
「店は客のためにある」のですから「ショーバイとは時流
適応業なり」それを座右の銘としたいタバコ屋なんですが
さて自店の現在と未来の展望はいかに・・・。
ドラッカー4
余談ながら、タバコ屋の敬愛するアメリカの経済学者で
あるドラッカー教授は言いました「事業とは新しい顧客を
作ることである」と、極めて端的な表現で事業(ショーバ
イ)の真髄を言い得ていますよね。タバコ屋のこじつけな
がら「新しい顧客」とは即ち「時流適応」ということではな
いでしょうか。ああ我が同志社にもこんなセンセがいて
くれたら勉学に打ち込めたでしょうに。タバコ屋のボヤキ
です。

劇的ビフォーアフター(環境整備のススメ)vol.7

令和1年8月15日
今年もお盆がやって来ました。いつもの年なら沢山の
帰省客が見守る中盛大に盆踊りが行われますが、今年
は超大型台風の襲来ですべて中止となりました。

さて前号の続きです。戦前のアメリカ(昭和5年、1930年)
においてマイケル・カレンという若き野心的青年によって
考案された世界初のスーパーマーケット「キング・カレン」
は瞬く間に大評判となり、アメリカの小売業界に衝撃を与
え、やがてはその革新的業態が世界中を席捲することに
なりました。
キングカレン2
彼が考えたのは、従来の狭い店舗でカウンター越しに
接客して1個づつ販売するのではなく、広い売場に商品
を豊富に並べ自由に手に取ってそれをショッピングカー
という便利な運搬具(彼の発明品)でレジに持って行き
精算するという方式、即ち現代では当たり前となっている
セルフサービス方式を世界で初めて採用したのです。
これを生活文化、文明と言うのであれば、すでに第二次
世界大戦が始まる以前から、アメリカとNIPPONではその
生活レベルにおいて雲泥の差があった訳で、こんなにも
国力と文明の差がある中で、そもそも戦争なんておこが
ましくも滑稽なことではありました。ただしタバコ屋が当時
同じことを言ったとしたら、間違いなく憲兵に銃殺されてい
たと思います。
キングカレン
二番目の武器は「部門ミックス」という画期的な手法で、
たとえば商品分類でABCの3部門がある場合、フツーの
店であれば希望の利益率を部門均等に割り当てるはず
なんですが、彼は違っていました。例えばA部門は常に
原価で販売し、BとCの部門でその損を補えるような利益
率を設定、その相乗積(各部門ごとの利益率×売上構成
比の合計額=総合利益率になります)の結果として希望
の利益率を確保しつつ、一方で価格の極端な安さを演出
するという、言わば手品のような!数学的手法なんです。
お客様にとって「野菜は年中原価で販売します!」なんて
言われたら、もうそのお店のオトクイサマになってしまいま
すよね。
ダイエー
三番目の武器として、「ラインロビング」というものがあり
ます。これは戦術というよりは戦略と言うべき世にもオソ
ロシイもので、従来の業種(タバコ屋、酒屋、魚屋、八百
屋等の業種)をすべてひっくるめて一ヶ所で買って頂くと
言うエゲツナイやり方、別の言い方をしますと今では常
識のワンストップショッピングというコンセプトなんです。
そのためには、従来の業種を片っ端から侵略しなけれ
ばなりません。その荒ぶるコンセプトはアメリカは元より
NIPPONにおいても戦後のショウバイにおいて、様々な
新旧交代劇が演じられ、スーパーマーケットが出来る度
に従来からあった単一業種のお店が消えていったこと
は皆さんの記憶に新しいことです。このコンセプトの行き
着く先は「ショッピングセンター」と言うものでした。

NIPPONでは戦後の荒廃した国土と生活環境の中から
若きショウバイ人達が立ち上がり、この革新的なアメリカ
のスーパーマーケット業態を学習し実践していったのでし
たがそのリーダーはダイエーでした。タバコ屋が青春時
代を過ごした大阪香里園に日本で最初のショッピング
センターを作ったのです。当時合宿の食料買出しでよく
行きましたが、それは当時としてはもう夢のようなオミセ
だったことを記憶しています。このことについては以前に
も記事にしてお話していますので今回はこれくらいに致
しましょう。
劇的ビフォーアフター(環境整備のススメ)vol.1参照
願います)
攻撃の武器ということでは、本当は4番目の武器として
チェーンストア化というのがあります。支店が数店舗など
というのはチェーストアとは言えず、組織的に11店舗以
上を展開していく業態をチェーンストアと言うのですが、
この恐るべきアメーバー作戦により、スーパーマーケット
を中心とする各種の革新的業態が昭和40年代から50
年代にかけて飛躍的に発展を遂げて行きました。それ
は業種業態は変わっても、現在でも連綿と続いています。
D:今出川キャンパス2
余談ながら、タバコ屋はダイエーが日本中を席捲しつつ
あった昭和44年(1969年)同志社大学商学部に入学し
たのでしたが、そういったアメリカの最新流通理論を学び
卒業後は実戦に生かしたかったものの、実際の講義は
カビが生えたような古臭い、眠くなってしまうような内容
のものばかりで3回生以降の専門ゼミコースでも同様で
した。
大学の講義に失望したタバコ屋は、こうなったらもう独学
でやるしかないと一念発起したのが昨日のことのようで
すが、それからもう50年も経ってしまいました。

余談のおまけですが、その後のダイエーは隆盛を極め
日本流通業界の覇者となったまでは良かったものの、
本業とはあまり関係のない野球球団運営やレジャー施
設等々、本業から逸脱したことをあれこれやりすぎて結
局破綻自滅してしまいましたよね。「奢れる平家は久し
からず」でもないでしょうが、事業規模の大小を問わず
「店は客のためにある」という基本理念は忘れるべきで
はないと思います。

★★島のタバコ屋の独り言★★
【7月31日:ああ創業100年】 島のタバコ屋、即ち富永呉服店が創業100年を迎えたことは先般お伝えした通りですが、皆さんよくご存知の世界的宇宙物理学者、故ホーキング博士によれば、100年なんて宇宙的時間軸で言えば、一瞬のまばたきに過ぎない訳で「島でのことも夢のまた夢」ということになりましょう。それはともかく4才の頃から道端の草にも「コンニチハ」なんて愛想を振り撒いて来たタバコ屋にしてみれば「店は客のためにある!」以上、未来永劫、店の続く限りそのテーゼを実践し続けるしかないのです。京都で300年続く老舗料亭、老舗呉服問屋もその志があったのかどうか、お聞きしたことはありませんが、当らずとも遠からじではないでしょうか。
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