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時事雑感 vol.1:ジウジアーロ氏のこと

平成27年7月7日
本来なら今日は七夕ですよね。織姫と夏彦(牽牛、彦星)の
悲恋の物語もまた天の川にまつわるロマンティックな伝説
物語として、皆さんご存知のストーリーです。
(関連記事:博多・熊本巡礼 vol.1:大宰府界隈
参照願います)
ジウジアーロ3
さて、本日タバコ屋が入手した情報によれば、オクルマ業界
で世界的な巨匠と言われている(タバコ屋流に言えば現代の
ミケランジェロ、またはダビンチと言われる)ジウジアーロ氏
が自ら率いてきたカロッツェリア・イタルデザインの総帥の座
を退き、後は悠々自適の生活を送る旨、発表されました。
ジウジアーロ2
蛇足ながら、近年カーデザインは大手自動車メーカーが自社
でデザイナーを構えて、カロッツェリア等、外部デザインに
依存しない傾向にあり、従ってデザイン専門屋は食えなくなっ
てしまいました。イタルデザインは喜ばしいのか悲しむべき
か、VWグループの丸抱えという形で生き残りに成功した訳
ですが、ジウジアーロ氏にしてみれば、独立系でいた時の
様に、何でも自由にやれた時代は過ぎ、何かと窮屈な思いを
したんだと察しますが、この度イタルデザインの総帥の立場
を辞して、後は悠々自適に生きたいとのお考えのようです。

正直、タバコ屋もそんな人生を歩めたら幸せだと思います。
クオリティオブライフ、これがタバコ屋の究極の目標ですが
日本語でわかりやすく言えば、自己実現と言うのでしょうか。
もっとわかりやすく言えば、自分の信念に従い人生を全うし
一定の成果を得た後は悠々自適の晩年を送ると言う形です。
(関連記事:好みの基準 vol.6:セカンドカーのこと
参照願います)

それはさておき、タバコ屋お気に入りのジウジアーロ氏が
デザインした、かつてのオクルマの一部をご紹介し、彼への
惜別のエールとするのも悪くはないと思います。以下、彼の
作品の中からタバコ屋好みのオクルマをご紹介致します。
アルファロメオ1300GT-11
1.アルファロメオ・1300GTジュニア
ジウジアーロがベルトーネ在籍時代の作品です、昭和42年
当時としては高性能な直4DOHC1600ccエンジン、5速トラ
ンスミッション、4輪ディスクブレーキなどの最先端技術が
採用されていました。日本ではまだモータリゼーションの黎明
期であり、一部の俗福なマニアに支持されたに留まりました。
(関連記事:GTのお話 vol.2参照願います)
いすず117クーペ8
2.いすゞ117クーペ
昭和43年に発売されました。トヨタ2000GTが発売された翌年
ということになります。メカニズムは後輪駆動でエンジンは
水冷直列4気筒の1600ccDOHCで、サスペンションは前輪
ダブルウィッシュボーン、後輪リーフスプリングリジッドの
やや保守的な構成でした。最大の特徴はそのボディスタイ
リングにあり、流麗な4座クーペボディは当時イタリアのギア
社に在籍していたジウジアーロのデザインで国際デザイン
コンクールで大賞を受賞した作品でもありました。その惚れ
惚れするようなラインは当時の国産技術ではプレス加工で
の再現が難しく半ばハンドメイドでの生産でやっと発売に
こぎ着けた経緯があります。
ギャランサザンクロス
3.ミツビシ・ギャラン
ギャラン、タバコ屋世代にとっては懐かしいネーミングです
よね。発売は昭和44年で、タバコ屋が同志社大学自動車部
に入部した年です。当時国産他メーカーはメリハリに欠ける
ダルい!デザインだったのに対し、ミツビシはジウジアーロ
に依頼し、ウエッジを効かしたモダンなデザインを採用しま
した。ブルーバード510ほどの爆発的ヒットとはなりませんで
したが、それなりの存在感はあったと思います。写真はその
ギャランをチューンアップしたワークスラリーカーでオースト
ラリアで開催されていたサザンクロスラリーに出場しました。
名手A・コーワンのドライブにより見事優勝を飾ったことが
懐かしく思い出されます。
尚、フロントのデッカイ水中メガネみたいなものは、シビエの
ドライビング補助ライトだと思うのですが、ワークスチームが
使用するこのようなアイテムに対し、当時の若者は理由も
なく憧れたものです。
(関連記事:復刻と改造参照願います)
初代ゴルフ2
4.初代VWゴルフ
VWは長らく主力車種であったビートルの後継として全く新し
い大衆車を開発することとなり、昭和49年ジウジアーロの
デザインによる初代ゴルフを発売しました。当時新しいトレ
ンドとなりつつあった前輪駆動、横置きエンジン、2BOXスタ
イル(トランク部なし)を採用した新しい時代を告げる進歩的な
オクルマでした。ゴルフはそれ以降世界的なベストセラーと
してオクルマ業界を席巻し、各自動車メーカーの教科書とな
りました。これ以降、デザイナーのジウジアーロ氏のことを
直線の魔術師と呼ぶようになりました。(ただしそう呼んだの
は、タバコ屋だけかも知れませんが)
(関連記事:GTのお話 vol.2参照願います)
デルタインテグラーレ11
5.ランチアデルタ・HFインテグラーレ
昭和49年に発表されたVWゴルフが非常に大きな人気を博し
ており、2BOXカーの流行に沿って開発されました。スタイリ
ングはゴルフを手がけたジウジアーロが担当し、昭和54年に
発売され、ランチア初のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを
受賞しました。VWゴルフにも共通する直線を基調とした四角
いハコ型でした。デルタをベースとしWRCに打って出るため
にハイチューンしたモデルがインテグラーレで、WRCでは不
滅の6連覇という偉業を達成した歴史に残る名車でした。
(関連記事:好みの基準 vol.2:愛車変歴参照願います)
デルタインテグラーレ・WRC1
チューニングはアバルト社が担当していましたが、HFインテ
グラーレの前身のS4の時代は車両の改造許容範囲が大き
く高性能になりすぎて事故が多発したため、より市販車に近
い規定に変更されました。その規定にそって開発され、大活
躍したのがHFインテグラーレでした。
パンダ1
6.フィアット・パンダ
このオクルマは、当時経営状態が芳しくなかったフィアット史
上初めて、開発を全面的にジウジアーロのイタルデザインに
丸投げし、昭和55年に発売されたモデルです。製造コストの
低減のため、すべての窓を平らな板ガラスとするなど、ボデ
ィーは直線と平面による構成で、パッケージングの鬼才と
言われるジウジアーロらしく簡潔ながらもスペース効率にも
優れたスタイリングでした。
これ以降、デザイナーのジウジアーロ氏のことを平面の魔術
師と呼ぶようになりました。(ただしそう呼んだのは、恐らく
タバコ屋だけだと思います)
蛇足ながら、パンダは当時フィアットが中国市場をターゲット
にした大衆車だったためその中国にちなんでパンダと命名した
そうです。日本で言えばスズキ・アルトといった位置付けです。
ブレラ5
7.アルファロメオ・ブレラ
彼の偉大なところは、単なるモーターショー向けのコンセプト
モデルデザイナー(画家、彫刻家)ではなく、大量生産向け
オクルマのメカと生産工程をよく理解した上で、それに斬新
なデザインを施し、数多くのヒット作品を生み出したところに
あります。
写真は今から10年前の平成17年と比較的最近発売された
アルファロメオ・ブレラで、タバコ屋の大好きな塊感の表現は
十二分ながら、残念なことにスパゲティの国のオクルマは
フェラーリを除き日本ではあまり人気がなく、売れたと言う話
を聞いたことがありません。
ただ、いくら天才であっても油の乗り切った絶頂期とそうで
ない時期や、得意不得意の分野があると思うのです。
ジウジアーロの場合はイタルデザイン社を立ち上げて以降、
今日まで第一線で活躍したのですが、タバコ屋の私見では
近年の作品にはやや往年の輝きが感じられなくなっていま
した。恐らく組織が大きくなるに従い、ジウジアーロ個人の
センスが十分生かされなくなってきたのだと思います。
アウディnanukクワトロコンセプト8
8.アウディ・ナヌーク・クワトロ
ジウジアーロ=イタルデザイン社がVWグループに吸収され
て以降、つい最近の作品ですが、VWグループ、アウディの
SUVコンセプトモデルです。
アウディnanukクワトロコンセプト11
多分、アレンジされて近々発売されると思います。タバコ屋
的には、近年のジウジアーロ作品では評価出来る唯一の
デザインではないでしょうか。それ以外は見るべきものがなく
なってしまいました。それともVWのもとで活動はしていながら
名前は表に出ないのかも知れません。いずれにしろ、一つの
時代が終わりつつあるように思います。
(関連記事:沖縄巡礼 vol.4:気がかりなこと参照願います)
アウディクワトロコンセプト7
以上のごく限られたジウジアーロの作品を見ると、初期は
曲線を多用し、それ以後は直線を生かしたデザインが多く
見られます。また近年は直線と曲線を融合させたデザイン
へと変化しているように思います。いくら独創的な造形とは
いえ、時代ごとのトレンドはうまく取り入れているのは流石
です。
      
D4-1-1.jpg

9.ニコン一眼レフカメラ・D6等
ジウジアーロは工業デザイナーとしても活躍しました。鉄道
の車両デザインをはじめ椅子、ヘルメット、自転車、等々多
岐にわたりました。わかりやすいものとしてはニコンのカメラ
でしょうか。一眼レフはメカの制約があり自由にデザインする
と言う訳にはいかないでしょうが、それでも各部にジウジアー
ロらしいモダンなセンスが感じられますよね。マクラーレンの
ロゴにも似た赤いラインなど中々渋いです。タバコ屋は長年
キャノンを愛用して来ましたがデジタルに移行して以来、写り
が暗いので最近はニコンに切り替えつつあります。
尚、それ以上の詳細についてはカメラおたくの平尾センセに
お聞き願いたいと思います。また神田明神下のSUBARU-
WRXのオーナー氏に至っては、写真家の秋山庄太郎氏の
元お弟子さんだったので、もっとお詳しいと思います。

またジウジアーロ及びイタルデザインの特徴は顧客の求め
に応じて、カーデザインに留まらず工業製品全般を手掛け
たことで、その最大のお得意さんは我が日本だったように
思います。つまり日本とは大変ご縁が深いデザイナーだっ
た訳です。

ちなみに今回は取り上げませんでしたが、トヨタ・カローラや
アリスト、いすゞピアッツァ、ジェミニ、スバルアルシオーネ、
果てはダイハツ・ムーブに至るまでジウジアーロおじさんの
お世話になってきたことを申し添えます。

コメント

No title

「アルファロメオ・1300GTジュニア」と「ランチアデルタ・HFインテグラーレ」は大好物です。「フィアット・ウーノ」「トヨタ・アリスト」でジウジアーロさんにお世話になりました。

フィルムカメラの時代はペンタックス~ニコン~ペンタックス~キャノンと彷徨いましたが、デジタルに移行してからはキャノン一辺倒です。私の好みには合っているようです。
今は「“EOS 5Ds R”欲しい病」に感染中です。

Re:小さな驚き

いつもながら控えめなインテリジェンス溢れるコメントを頂戴し、恐縮です。
そうでしたか、お話を交わしてみないと世の中わからないものですね。タバコ屋の好物であるスパゲティの国のオクルマがi@sfさんも大好物であったとは初めて知りました。失礼ながら現在の御召し車であるWRX-FIGHTERは別にして、好物はBMW、アウディあたりではないかと思っていました。おまけにジウジアーロさんの複数の作品の元オーナー氏であったこともなおさら驚きです。

カメラにつきましては素人のタバコ屋がとやかく言うことはないのですが、やはり秋山先生の元お弟子さんはカメラ遍歴も相当されてきた由、う~ん、お話が楽しくなりました。

No title

BMWもAUDIも興味が無い訳ではありませんが、近年のBMWとAUDIはちょっと・・・
1番好きなBMWは2002ti(1970年位でしょうか?)、AUDIは90QUATTRO(1986年)に乗っていました。
最近は先日発表されたALFAROMEO GIULIAが気になってます。

Re:大きな驚き

おはようございます。
すみません、プライベートなことを御開帳頂き楽しいながらも恐縮しています。
そうでしたか、BMW2002ti懐かしいビッグネームですよね。当時権威のあった某雑誌ではBMW2002tiがベタ褒めで国産車はボロンチョンだった記憶があります。多分当時の国産メーカーにとっては教科書だったのではないでしょうか。
AUDI90QUATTROですか~。これまた元祖フラッシュサーフェスみたいな革新的オクルマにてその後金歯、銀歯だらけの国産車はいっせいにマネをしましたよね。

バイク屋のHONDAが作った変なクルマ以外あまり経験のない私にとっては大変羨ましいお話です。(先輩のキャデラックで京都から大阪へお送りしたり、トヨタ2000GTを洗車させて頂くのに数メートル動かしたささやかな思い出はありますが)
最近はALFAROMEO GIULIAがCANONのファインダーにちらほら写っているとか。詳細は存じ上げませんが個人的にはアルファ家ご親戚のジウジアーロさんのブレラっぽい香りがしているように思いますが、気のせいかも知れません。

閑話休題、例のプアマンズお嬢さんの頭文字であるDATSUNブランドが復活すると言うお話を聞いて、いよいよWRC復帰かと喜んだのも束の間、どうも新興国用のチープブランドに採用されるようで、糠喜びに終わりました。ああ混沌のNISSANはどうなるのでしょう。ソロバン勘定は上手なゴーンさんより泉下の人となった片山豊氏に一度社長をやらせたかったです。

Re:早とちり

いつものタバコ屋十八番の早とちりにて恐縮ながら、i@sfさんのかつての愛車AUDI90-QUATTROは、てっきり3代目のものと思っていました。実は2代目の90だったとのご指摘を頂きました。元祖4WDとしてランチアデルタインテグラーレが活躍する前のWRCを席巻した名車でしたよね。男勝りの毛皮みたいな名前の女性ワークスドライバーが猛者ぞろいの男連中に勝ったりして、あれ以降タバコ屋の女性観が変わりました。おんなは強い動物であると。その後の我らがTOYOTAセリカGT-4も90クアトロを相当意識して開発されたのではないでしょうか。これも早とちりの妄想かも知れませんが。

Re: 早とちりの追伸

そうそう、言い忘れたことがございました。ジウジアーロ師匠はスパゲティの国やざるそばの国のカーデザインを手掛けただけでなく初代ゴルフを筆頭にフランクフルトの国のオクルマも手掛けましたよね。i@sfさんご指摘の如く、アウディ80・90は初代と2代目まではジウジアーロおじさんの作品ですが、直線の魔術師のセンスが光っていたと思います。そういえば、クアトロクーペのリアクオーター部の特徴的なデザインモチーフは後のデルタにも生かされていたように思います。i@sfさんが最近のBMW・アウディはどうも・・と仰っている意味は、BMWの有機軟体動物的ボディやアウディのお目々キラキラ、お口パックリのデザインがお気に召さないのではないかと、これまた早とちりにての妄想です。

基本的に

四角い車が好きですね。できれば丸2灯ヘッドライトか丸4灯ヘッドライトで・・・
「ちょっと一服:カーデザインへの提言」に登場しているトヨタ・カリーナ(TA45)」にも乗っていました。残念ながら排ガス規制が厳しくなっていた時期で、SOLEXのツインキャブが廃止になりEFIという電子制御の燃料噴射装置に切り替わった後でした。EFIを外し、友人が所有していたWEBERに換装して(大きな声では言えないことですが、時効ですよね?)吸気音を響かせて走り回った楽しい思い出たっぷりの車です。

Re: エンスーな人

そうでしたか、四角いオクルマがお好きなんですね。もうお茶の間の裏話をいろいろ聞かせて頂き、楽しくてたまりません。i@sf さんは結構隠れ暴走族と言いますかジェントルヤンキーと言いますか、オクルマ遍歴の一端をお聞きするに及び、やんちゃな青春時代を過ごされたものと推察致します。まあご名刺にWEBERを刷り込まれるくらいですから只のお人ではなく相当エンスーな人であることはオーラとして伝わっておりました。千葉ちゃんのオクルマにWEBERですか~、渋いと言うかもう脱帽です。

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★★島のタバコ屋の独り言★★
【4月10日:ああ創業100年】    島のタバコ屋は先々代が呉服屋を創業以来3代目となり、その間戦後間もない頃には島のバス運営事業を試みる等様々な営みを経て今日に至っています。皆さんよくご存知のNIKONも創業100年なんですが、比較にはならないものの同じ時代を生きてきた訳です。かつてオハイオのメアリーズビルで活躍する夢を抱いたこともあった青年も年を取りました。さて今後の100年をどのように生きて地域のお役に立っていくか、タバコ屋にとっては後継者である倅への「死に土産」としてそのコンセプトを確立しておく必要があると考えています。しかし倅にとっては年寄りの余計なおせっかいに写るかも知れませんよね。
◆◆島のタバコ屋メニュー◆◆
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