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島のビックリポン酢開発 vol.2

平成28年4月23日
いよかん風味かダシ味かそれが問題だ
シェークスピア2
シェークスピアの代表作の一つ、ハムレットの中の有名
な台詞、「生きるべきか死すべきかそれが問題だ」でもな
いでしょうが、今回のビックリポン酢開発にあたりタバコ屋
がハムレットくらい真剣に悩んだのが上記の問題でした。
ハムレット3
開発のキモはいよかんわらべの風味を最大に生かすこと
ではあるものの、ポン酢である以上ベースのダシ味も重
要で、この両方の微妙なバランスにより最良のものが出
来ると思うのです。
わらべイメージ2
前回の記事でお話したように、まず当初に試みたのはいよ
かんのジュースを一定比率でブレンドしたのでしたが、香り
が弱くいくら配合比率を上げてもイメージするような風味が
出せませんでした。そこで以前から製品化していたいよかん
の青摘み果実を搾汁したわらべ果汁(当社名称)を使用した
ところ、とてもすがすがしい香りがしょうゆ味のダシとうまく
調和して、個性的なポン酢が作れそうな予感が致しました。
あとはチューニングです。オクルマの世界でもせっかく優
秀なベース車両があってもファインチューニングがされな
ければ本来の性能(良さ)が発揮出来ません。
IMG_3183-1.jpg
手前味噌の話で大変恐縮ながらタバコ屋が手塩に掛けた
赤いお嬢ちゃんこと昭和48年(1973年)製造の旧車フェア
レディS30Zはレストアするに当たり、要であるエンジンを
大幅に改造する等そのチューニングには随分な手間暇と
OKANEが掛かりました。(足掛け7年間に及んでいます)
エンジン
エンジンについて言いますと、標準の2Lから3Lにボアアッ
プ(排気量の拡大)していて、ガソリンをエンジンに送り込
むキャブレターはソレックスという名称の高性能なタイプを
装着しています。また写真ではキャブレターに隠れて見え
ませんが、排気は6気筒別々に配管されており排ガスが
抵抗なくスムーズに排出されるようにしています。(業界
用語ではタコ足と言います)またマフラーは縦型2連装の
デュアルタイプに交換していて(Z432用)サウンドだけで
なく実際の排気効率を高めています。それ以外にも吸排
気用のバルブを制御するカムを高速用に変更する等諸々
の改良がされています。
IMG_3240.jpg
その結果、標準の2Lタイプでは130馬力程度なのですが
タバコ屋のZは恐らく250~260馬力!くらい出ているので
はないかと思います(プロ業者の見解)。以前の記事でも
お話した高性能の目安であるパワーウエイトレシオは日本
流表示の場合4kg/PSとなり、欧米流表示の場合250PS/t
となって我ながらやや気恥ずかしくはありますが世界一流
のスポーツカー
に匹敵する数値です。(Zの車重は約1tで
重さ一緒で馬力が倍になればそら高性能になりますわ)
スパークレストア4
でもその性能をフルに引き出すにはファインチューニング
という名の匠のオシゴトをしなくてはなりません。

話をポン酢に戻します。狙いはいよかん風味を最大限引
き出し(そのために業界常識を無視してわらべ果汁を30%
配合しています。常識では15%未満)その上でベースの
醤油味のダシとベストマッチングさせなければなりません。
その場合、ダシ味が目立ちすぎると良くないのです。いよ
かんわらべの初々しい香りをメインに程良いダシの旨味が
香りを引き立てるようにチューニングする必要があります。
IMG_7299.jpg
試作品(プロトタイプ)は製造元の村要さんには気の毒な
ほど何度も何度も繰り返しベストマッチングを試みました。
実は今回の開発にあたり香りの原料であるいよかんわら
べ果汁をあまり作ってなかったので、このまま試作ばかり
を重ねると、肝心の原材料がなくなってしまうという心配も
出てきました。ダシについてはカツオダシ、昆布ダシ、を
組み合わせたり単品でやってみたりといろいろ試行錯誤
の結果、シンプルにカツオダシだけでいくことにしました。
いよかんわらべの香りを引き立てるにはこれがベストマッ
チングという一定の結論を見ました。
240Zモンテ13-1
さて今回のポン酢開発には村要本店さんには随分お世話
になりつつあるのですが、プロの老舗メーカーの村要さん
は言ってみれば(オクルマ業界用語で言えば)ワークス
んです。一方タバコ屋もショウバイに関しては5歳の時から
前ダレ掛けてきた筋金入りの商家育ちであるので、ある
意味プロ同士のワークス開発とも言えます。
どうでもよいことながら写真はかつてNISSANワークスが
昭和47年(1972年)豪雪のモンテカルロラリーにおいて名
手アールトーネンのスーパードライビングにより奇跡の3位
入賞を果たした時のワークスサービス隊の活躍風景です。
何故奇跡かと申しますと、フェアレディZはお鼻が長く、狭く
曲がりくねった道を高速で走るには適していませんでした。
それにも拘わらず3位入賞を果たせたのはひたすらアール
トーネンのドライビングテクニックが超一流だったせいによ
るものです。(たとえばサイドブレーキを使ったスピンターン
でヘアピンカーブを曲がるとか)
240Zサファリ1-2
蛇足ながら、その前年、昭和46年(1971年)に当時世界で
最も過酷なサファリラリーにおいてE・ハーマンの果敢なド
ライブによりフェアレディ240Zはポルシェ等世界の強豪を
押さえて初出場、初優勝と言う快挙を成し遂げました。
かつてのNISSANワークスは、まさに血湧き肉躍るといっ
た、タバコ屋を含むオクルマ大好きNIPPON若人の夢の
象徴となったのです。

ここで、今回製造面でお世話になる村要本店さんについて
少しご紹介したいと思います。村要さんは明治18年(1885
年)という気が遠くなるような昔の創業で以来131年の星霜
を重ねており松山でも業種を問わず指折りの老舗メーカー
です。当初はお酢の製造からスタートし大正末期からは
醤油、味噌の製造を手掛けるようになりました。現在は6代
目となる村上昌平氏が社長として頑張っています。

中島とのご縁も古く、またタバコ屋のお店との取引も40年
程も続いており、タバコ屋は若い時分から村要さんの味に
なじんできた訳です。今回のビックリポン酢開発に際して
は、まさしく最適のメーカーさんであると思っています。
DSCN8014.jpg
村要本店さんの正面ゲートです。クラシカル&レトロです。
古臭いと仰る方もいるでしょうし、最新鋭の工場も良いの
ですがこういった古きよき時代のたたずまいを残している
工場というのもタバコ屋は好みです。
DSCN8022.jpg
製造のメインはお醤油だとお聞きしていますが、要となる
麹を作る巨大な釜というか製造装置だと思われます。
DSCN8023.jpg
大豆、小麦、塩等の原料を麹によって醗酵させ、出来た
もろみを大きな布に包み何重にも重ねプレスして搾る装
置です。搾汁されたものがお醤油ということになります。
DSCN8024.jpg
手前のタンクはその貯蔵用のものだと思います。
DSCN8025.jpg
お醤油の殺菌装置ですが、おそらく熱交換により瞬時に
殺菌するタイプだと思います。熱交換の原理は簡単に言
いますと、ラジエターのようなものを2個並べて一方に高
温の蒸気を通し、もう一方に加熱したい液体を通すとその
液体は瞬時に高温となり殺菌が出来るという原理で、一
般的にはプレート殺菌装置と呼ばれます。
DSCN8026.jpg
比較的小ロットの製品を製造するための回転式蒸気釜
ですが、加熱調理及び殺菌用で、タバコ屋のポン酢を作っ
て頂く場合は、この釜が活躍することになると思います。
IMG_1050.jpg
醤油やお酢のビン詰め装置の一部です。タバコ屋もジュー
ス工場を立ち上げた経験から、こういった特殊な食品製造
用のキカイは大量生産してないため、ベラボーに高いんで
す。例えばビン詰め工程を手で触らずに全自動でやろうと
思えば一口1千万とかいうのは安いほうの部類でしょう。
ポルシェかマクラーレンが一台停まっていると考えれば
わかりやすいでしょうか。
DSCN8016.jpg
完成した醤油、お酢等の置き場だと思います。レトロな建
物が老舗の風情をよく表現していて好ましいと思います。
IMG_1062.jpg
工場見学させて頂いた時の写真です。左からタバコ屋の
倅で、当社のエース、マー君です。続いて今回のポン酢
開発の総合プロデューサー兼デザイナーである小原さん
です。タバコ屋の右手は村要本店のオーナー社長である
村上さんです。謙虚で誠実なお人柄には頭が下がります。
写真には写っていませんが村上社長には優しく聡明な
奥様がいらっしゃって内助の功を実践されています。
以上村要本店さんのご紹介をさせて頂きましたが、今回
はここまでとし、次回はいよいよ写真の小原さんにお願い
したビックリポン酢のブランディングについてお話したいと
思います。お楽しみに。


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★★島のタバコ屋の独り言★★
【4月10日:ああ創業100年】    島のタバコ屋は先々代が呉服屋を創業以来3代目となり、その間戦後間もない頃には島のバス運営事業を試みる等様々な営みを経て今日に至っています。皆さんよくご存知のNIKONも創業100年なんですが、比較にはならないものの同じ時代を生きてきた訳です。かつてオハイオのメアリーズビルで活躍する夢を抱いたこともあった青年も年を取りました。さて今後の100年をどのように生きて地域のお役に立っていくか、タバコ屋にとっては後継者である倅への「死に土産」としてそのコンセプトを確立しておく必要があると考えています。しかし倅にとっては年寄りの余計なおせっかいに写るかも知れませんよね。
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